元日に発生した能登半島地震から2カ月が経った。震災で傷ついた街からは多くの転出者も出るなか、首長たちは新たな復興の形を模索しようとしている。石川県穴水町と輪島市の両首長に聞いた。
「地震前よりも住みやすい町」めざす
穴水町の吉村光輝町長は2月22日の県災害対策本部員会議でこう危機感を訴えていた。「1月の町からの転出者数は前年同月の3倍以上。人口流出が今後の課題となってくる。動向に注視しつつ、今後の復興に取り組んでいきたい」
吉村町長は朝日新聞の取材に、町からの転出者が増えていることについて「予想していたが、それでもやはり結構インパクトが大きい」と語り、人口減少が加速することを懸念する。要因については「通常の生活ができないことが一番大きいのでは。不便さゆえに転出という判断につながっているのだろう」と分析。「まずは生活インフラの復旧と住む場所の確保が一番大事だ」として被災者の生活再建を急ぐ考えを示す。
「穴水にこだわる理由がなけ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル